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バサルモスが見てる1

さて、今年も残すところ一週間を切りました。
そんな暮れも押し迫った中、モンハンベースのお話しをアップしたいと思います。

テーマは「スラップスティック調エロコメ」。上手くいったかどうかw

タイトルは「バサルモスが見てる」です。




その日、俺はバサルモスを狩るため「狩友」のジャスミンと共に、火山へ来ていた。
ジャスミンが岩竜の涙をご所望なので、微力ながらお手伝いという訳だ。

まずは支度のため、二人でベースキャンプに入った。

ジャスミンは女だてらに腕の立つハンターで、主な得物はガンランス。防具はザザミZがお気に入りで、「ガード性能+1」「根性」のスキルに加え、珠で補正をかけて「ガード強化」までつけるという念の入れようだ。まあ「鈍足」のマイナススキルは残ってしまうが、そこは愛嬌ってものである。

一方の俺は、ガンナー仕様のメルホアZ一式に身を包んでいる。好きな武器はライトボウガン――というかライトボウガンしか使ってない。
それは何故かと訊ねたら――ヘビーボウガンは重くてだるいし、弓は狙っても当たらないし……というのが理由である。なにせ不器用ですから。

え? 近接武器? 何それおいしいの――と、それは冗談だが、モンスターが怖くて近寄れないので無理である。よく仲間達から「もうハンターやめれ」とか言われるが、さっぱり意味が分かりません。
第一、ハンター辞めたらお金なくて飲みに行けなくなっちゃうし、そも俺に言わせれば双剣とかでモンスターの懐に飛び込む神経の方がどうかしてるってーの。

という訳で、俺が使えるのはライトボウガンだけということになる。無論のこと消去法で選んだだけでなく、好きっていうのもライトボウガン一辺倒である大きな理由だ。
特にアイルーヘルドールのキュートなデザインにメロメロで、いつも抱っこして寝ているぐらい――というのは三割方ウソで、本当に好きなのはクックカウンター。一緒に横たわって頬擦りしながら眠りに落ちるのが至福だったりする――でも今日の相手はバサルモスなので、泣きながらエビの真似したフォルムのロイヤルエビィーガンを担いできた。

防具のスキルは「高速剥ぎ取り&採取」及び「罠師」。それと敵から素早く逃げるため――いや、華麗に攻撃を避けるために珠をつけて「回避距離UP」と「回避性能+1」を実装している。「悪霊の気まぐれ」とかはめんどくさいのでなかったことにして放置してある。
加えてモドリ玉も抜かりなく準備してある。もちろん敵から素早く逃げるため――いや、万が一戦術的撤退を余儀なくされた場合の保険である。

そんな装備の二人組なので、自然、彼女が前衛で俺が後衛となる。女性を前に押しやるなんて……と紳士な方は仰るかも知れない。だが、ハンター業界に男女の隔てはない――要は適材適所で、ジャスミンはガードの権化ともいうべき蟹一式防具にガンランス。対して俺は、逃げ足だけはG級のスキル付きやっつけ防具にライトボウガン。これはもう、俺は後ろにすっこんでるのが最も理に適っているというものだ。

「……さっきから何ブツブツ言ってるの?」
ジャスミンが腰に手を当てながら訝しそうな目で俺を見る。肌は抜けるように白く、ほっそりとした輪郭の中に配置される目鼻立ちはえらく整っていて、勝気そうな黒い瞳が印象的である。髪の毛も、瞳と同じ黒。艶々としていてとても綺麗な髪の毛だ。

ほぼ全身を青紫色にしてしまうザザミZ一式だが、フォールドとグリーブの間だけは地肌が露出している。防御の点から考えれば、すべて覆ってしまった方が得策のような気もするのだが、どうやらハンターの動きを阻害しないために必要な措置らしい。防具職人達の間では絶対に覆ってはならない領域、略して「絶対領域」などと呼ばれているとかいないとか。
まあ、男側からしたら、絶対領域だろうがなんだろうが、お肌を拝ませてもらえばそれで満足というものである。

「いや。ちょっと頭の中で哲学をしていた」
いい加減なことを言いつつ、俺はジャスミンの太腿を無遠慮に眺めた。その堂々たる視線に対し、彼女は軽く睨みをきかせる。そして、少し前かがみになりながら両腕で太腿を隠してしまう。
「何すんだよ」
「それはこっちのセリフよ。堂々と見るんじゃない、スケベ」
目をきゅっとつむり、べーと、ジャスミンが舌を出す。

「じゃあ、今度からはこっそり盗み見る」
「そういう問題じゃないでしょ。ばか言ってないで、そろそろ出発し――あ、あれ?」
ジャスミンが急に素っ頓狂な声を上げた。後ろ手で腰の辺りをまさぐっている。
「やだ……うそ……忘れた?」
何やらブツブツと一人ごちている。

「何だ、クーラードリンクでも忘れたのか? 俺の飲み残しでよければ差し上げるが。まあ、プレミアが付くので有料になるけどね」
「ばか」
ジャスミンは、俺の紳士的な提案を一言で斬って捨てた。
「クーラーとか、そんなんじゃないわよ……困ったなぁ」
何だかモジモジしている。若干、頬が赤くなっているようだが。

「いや、まあクエストには関係ないからいっか……」
「平気なのか?」
「まあ、平気と言えば平気……時間もあまりないし、とにかく行きましょ?」
そう言ってジャスミンは、ガンランス「リヴァイアサン」を担いで、俺の背中を押す。何だか釈然としないまま、俺はロイヤルエビィーガンを抱きかかえて歩き出した。


バサルモスは岩に擬態しているので、注意していないと気付かずに素通りしてしまう恐れがある。
俺とジャスミンは丹念に各エリアを探索した。だが、今日のバサルモスは擬態が上手な、えらく練れたバサルモスのようで、なかなか見つけることが出来ない。

「いねえなあ……しかし暑いなあ……」
俺は手でパタパタと顔を仰ぎながら呟いた。火山地帯は、ただそこに居るだけで体力を消耗する。クーラードリンクを使用しても体力の消耗を完全に防ぐことは適わない。

それはそうと、先刻から気になっていることがある。

何故か今日に限って、ジャスミンが俺の後ろを歩いているのだ。
いつもはジャスミンが先頭で、俺が三歩後ろを歩いて影踏まずってな感じで進むのだが――何だか今日は、ジャスミンの方がしおらしく三歩後ろ辺りを歩いている。亭主関白な夫とその妻みたいな構図で、いまいち落ち着かない。

「なあ。俺の後ろを歩くお前って、何だかとってもらしくないんだが?」
「そうお? 別にいいじゃない、たまには。私だって、しおらしくしたい気分の時があるの」
目を合わせずにジャスミンが言う。
「意味分からん。しおらしくってのは気分でするもんなのか?」 
「するもんなの!」
語気が荒い。滅茶苦茶強い。全然しおらしくない。

「ところでさ。あなたに、ちょっとお願い的な命令っていうか、命令的なお願いがあるんだけど」
「それ、どっちも似たようなものじゃあないか……? それに命令って、しおらしくしたい気分はどこ行っちゃったんだよ?」
やや脱力しながら俺は言った。
「つい今しがた終了。残念でした」
生真面目な顔つきでジャスミンがのたまう。

「で、そのお願い命令の内容なんだけど、今日だけ――」
「今日だけ?」
「あなたが前衛で、私が後衛ってのはどう?」
俺は唖然とした。実にさらっと、とんでもないことを言いやがるよ、このお方は。

「そういうのキライ?」
ジャスミンは微笑みつつ、可愛らしく小首を傾げた。
「キライじゃないけど……キライじゃないけど、実力的に無理! ……ってかスキー?キラーイ?の問題じゃないだろう。そもそもお前、誰にもの言ってんだ? 俺だぜ? この界隈では並ぶ者なし、と言われる程のヌルいハンターの俺に、前衛なんか務まる訳がなかろーが」
俺は朗々と述べ、胸を張った……いや、胸張って言えるようなことじゃないのは百も承知だが。

「それに、俺がライトボウガンでお前はガンランス。この組合せで、何故俺に前衛をやれというかね。それが、どんだけ無意味なことか分からんお前でもあるまい? 第一お前はどうすんだよ? ガンランスの砲撃じゃ届かないだろうが」
「エールを送るよ」
「応援はいらんから戦ってくれ。頼む、頼むよぉ」
俺は哀願した……何だかハンターとして、人として、男として何とも情けないが。

「だって、仕方ないじゃない」
そんな情けない俺に対し、ふてくされたような、どこか観念したかのような調子でジャスミンが応じる。
「何がどう仕方がないんだ? あーん?」
「……ぱんつ、忘れちゃったんだもん」
「……あーん?」
一瞬、言っていることが分からなくて、俺はジャスミンを見つめてしまう――瞬きもせず。

「だからぁ、はいてくるの忘れちゃったの! ぱんつをっ!」
顔をアメザリボウガンのように真っ赤にしながら、ジャスミンが叫ぶように――いや「ように」ではなくて実際、叫んだ。
「え、えーと、はいてくるの忘れちゃったの? ぱんつを?」
気圧されながら俺が訊き返すと、頬を赤く染めたままこくん、と頷く。

「じゃあ、その不自然なまでに丈の短いフォールドの下には、何もはいてないの?」
こくん。
「じゃあじゃあ、その少し動いたら中が見えちゃいそうな、丈の短いフォールドの下は生まれたままの――」
「分かってて何度もきくな! このヘンタイっ!」
俺の言葉攻めに、ジャスミンがブチ切れた。
「私が前衛だったら、その、あの……後衛のあなたから、見えちゃうじゃない! だから前衛やってって言ったの!」
「そりゃそうなんだろうけどさ……」

しかし、ぱんつはいてくるのを忘れるとは恐れ入る……。いい加減さだけなら人後に落ちない俺だって、流石にそんなもんは忘れたことがない。
「お前なあ……うっかりってレベルじゃねーぞ、その忘れもんは」
「寝坊して慌ててたから――」
この上もなくバツが悪そうな感じでジャスミンが言った時だった。

『シギャアアアアアアー!』

突然、耳をつんざくような音と共に、俺達のすぐ脇の地面が盛り上がり、巨大な岩のようなものが踊り出た。さんざっぱら探してたバサルモスが、いきなり地中から沸いて出てきたのだ。
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バサルモスが見てる2

「うおっ、出た!」 
俺は叫びながら、後方へ華麗に回転回避を行って、一瞬の内にバサルモスとの間合いを広げる――流石、「回避距離UP」スキルは伊達じゃあない……まあ、ジャスミンを置き去りにはしちゃったけど。
だって、しょうがないじゃない? 俺、狩猟弱者だもの――というのは本音で、ボウガンにはある程度の距離が必要なのだ、というのが建前である……あれ、言う順序が逆か?

「こらー! この人でなし!」
バサルモスの前でガンランスを構えつつガードを固め、ジャスミンが怒鳴る――お怒り、ごもっともである。
「援護させてもらう!」
ロイヤルエビィーガンを構えつつ、俺は凛と言い放った。だが、構えているのがエビ型のライトボウガンなので、いまひとつ決らない。
「恩着せがましく言うんじゃない!」
ジャスミンが非難する――逐一、ごもっともである。

そんなやり取りをしている最中にも、バサルモスはその巨体を捻り、タックルの準備に入っている。
「来るぞ、ジャスミン!」
俺が叫ぶのとほぼ同時に、バサルモスの巨体が、弓から放たれた矢のような鋭さで、ジャスミン目掛けてすっ飛んでくる。
次の刹那、岩と金属が衝突する派手な音が周囲に響き渡った。バサルモスのタックルを、ジャスミンが盾で防いだのだ。

彼女は元の位置から微塵も動いていない――流石「ガード性能+1」。何ともないぜ。
タックルを終えたバサルモスに、大きな隙が生じる。その隙を見過ごす程、彼女は初心なハンターではない。
ジャスミンはガード状態を保ちつつ、リヴァイアサンの切っ先でバサルモスの腹部を突き、続けて切り上げ攻撃を行う。そこから更にガード状態に戻り、突きを繰り出す。
惚れ惚れするようなガンランスでの連続攻撃。ジャスミン、かっこえーなー。

俺も負けてはいられない。見た目は冗談のようなロイヤルエビィーガンだが、水冷弾の連射機能はバサルモスにとっては脅威になり得るはずだ。
俺はトリガーに指をかけながら、素早くスコープを覗き込む。

「……うおっ?」
覗き込んだ途端、思わず声を上げてしまった。
スコープ内に、ジャスミンのお尻が映っていたからだ。
今の彼女はガードを固めるために前傾姿勢を取っているのだが、そのせいでお尻をこちらへ突き出すような格好になっている。すると自然、フォールドがずり上がってお尻が丸見えになってしまうのだ。しかも今のジャスミンは、本人の申告通りぱんつをはいていない。眼福この上もない。

「おいおい……本当にノーパンだよ」
俺は遅滞なく躊躇いなく、スコープの倍率を最大に上げた。形のいい、何も着けていない生のお尻がどアップになる。更に更に……ジャスミン版「魅惑色の柔皮」もちょっくら見えてる……。
「……」
思わず無言になってしまう。そして、三ヶ月程前二人で飲みに行って、勢いで朝チュンしてしまったことを思い出してしまった。

――普段強気なくせに、その晩は俺の腕の中で迷子になったアイルーの子さながらに、泣くような甘えるような声を上げていたジャスミン。特に後背位で攻め立てると、信じられないほどに乱れていたっけ。加えて何だか変なスイッチが入っちゃったのか「好き好き大好き超愛してる」とか言われたような覚えが……。

「なにボサっとしてるのよ!」
お尻が――あ、いやジャスミンが、バサルモスと対峙したまま俺を罵る。ああそうでした。今はクエストの真っ最中でしたね。思い出に浸っている場合じゃありませんでした。

「あ! まさか!?」
ジャスミンのお尻が、ぴくっと緊張する。
「お、おしり、見てるんじゃないでしょうね!?」
「……みてないよー」
「嘘だっ! 絶対に見てるっ。その言い方は絶対に見てる言い方! ああん、このヘンタイ、人でなし! 見るんじゃないっ!」
「……だからみてないよー」
目の前にバサルモスがいるから、お尻隠せないネ。

「セクハラしてないで少しは働け!」
「へいへい。分かってますですよー」
俺は考えなしに、取り敢えずトリガーを引いた。
「あ」
間抜けなことに、トリガーを引いてから気が付いたのだが、スコープにはジャスミンのお尻が映ったままである。この場合、弾が行き着く先は――もう何をかいわんや。彼女の生尻以外にない。

「ひゃんっ!」
出会ってから始めて聞くようなジャスミンの声だった。ちょっと、胸がきゅんとしたりする――。
スコープ内のお尻の左端辺りが、クックカウンターのような色に染まっていた。幸か不幸か、俺のロイヤルエビィーガンはろくに手入れもしていないので、弾道がぶれて直撃はせずに掠めただけらしい。

しかも、水冷弾は連射出来るはずなのに、何故か一発しか出なかったのも幸いした。……納屋の中で埃まみれになってたから、多分少し壊れているのだろう。まあ、結果的にはジャスミンの尻を破壊せずに済んだのでよしとする。

「こんのぉ……! クエストが終わったら、絶対あんたに竜撃砲いれるっ! 泣いて謝っても絶対にいれる!」
バサルモスの尻尾回転攻撃をガードしつつ、怒り状態のリオレウスのような勢いで、ジャスミンが物騒なことをのたまう。

「違うんだ! わざとじゃない!」
俺はスコープから顔を離し、誤解を解くため必死に言い募った。
「悪霊の気まぐれスキルが発動したんだよ、多分!」
「そのスキル、ボウガンにはまったく関係ないでしょうが!」
「そうだっけ? 良く知ってるな。ジャスミン、お前物知り博士か?」

などと不毛なやり取りをしている最中、俺の頭上を何かが飛んでゆく。耳障りな羽音。視線を斜め上に向けると嫌なものが見えた。尾の先端から伸びる巨大な針。忙しなく動く背中の羽。
皆の嫌われ者、ランゴスタだ。
ランゴスタは真っ直ぐにジャスミンの方へと向かってゆく……てか、俺のことはスルーかよ。ハイハイそーですか、自分は襲うに値しないハンターだと、ランゴスタさんは判断した訳ですね――などと俺が内心すねている間に、ランゴスタはジャスミンのすぐ近くまで寄っていた。

前門のバサルモス、後門のランゴスタ&俺――ジャスミン、絶体絶命である。
「ジャスミン気をつけろ! ランゴスタがっ!」
俺はジャスミンに注意を促した。だが、帰ってきたのは罵声。
「注意してるヒマがあったら撃ち落としてよ!」
怒鳴りながらジャスミンは砲撃を喰らわせる。バサルモスがアーオ、と鳴いて怯み、何歩か後ずさる。
「それもそうだ!」
俺はすぐさまスコープを覗き込んで、トリガーを引く。大丈夫、今度はジャスミンのお尻は映っていない。ランゴスタの気色悪い体がしっかり映っている。

――銃口から放たれた水冷弾が、ランゴスタの体に命中する。一瞬の間を置いて、ぱん、という音と共にランゴスタの体がはぜた。
「けっ。きたねえ花火だな」
スナイプ完了。俺はスコープから顔を離し、吐き捨てるように言った。
「サンキュー! 愛してる!」
羽音が止んだことで、俺がランゴスタを仕留めたのを悟ったのだろう。バサルモスに砲撃をかましながら、ジャスミンが弾むような声で背中越しに礼を言う。
「ふっ……」
ジャスミンの愛の告白に思わず俺は苦笑する。よせよ、こんな時に――。

……という夢を見たのさ。

ランゴスタは相変わらず優雅に飛んでいる――悲しいけど、これ現実なのよね。
「何故あたらんのじゃー!」
俺は壊れんばかりに、ロイヤルエビィーガンのトリガーを引きまくる。
「当たれ、当たってよっ! 今当たらなかったら、意味がないんだ!」
だが悲しいかな、掠りもしない。

ランゴスタが針を刺すべく、尾を反らす。まずい、あの位置だとジャスミンのお尻に――。
「このムシ野郎っ!」
裂帛の声と共に、俺はトリガーを引いた。気合が効いたのか、今度こそ本当に弾がランゴスタの体を捕らえる。
だが、遅かった。
すでにランゴスタの針が、ジャスミンの白いお尻に深々と刺さっていたのだ。一瞬遅れて、ランゴスタの体が、ぱん、という音と共に四散する。

「はうっ!」
ジャスミンの手から盾とガンランスが落ちる。そして、びくびくと体を痙攣させてうつ伏せに倒れてしまう。きっちりとランゴスタの麻痺毒を注入されてしまったらしい。
「いかんっ!」
俺は倒れたジャスミンの所へ前転で近寄る。別にふざけてる訳ではなく「回避距離UP」スキルが発動しているので、走るよりこの方が速いのである。

ジャスミンの砲撃で怯んでいたバサルモスが体勢を立て直し、のしのしと近づいてくる。
「ちっ!」
俺は水冷弾を再装填し、ろくに狙いも定めずに乱射した。すると何ともふざけたことに、全弾がバサルモスの額へ、しかも一箇所に集中して当たったのだ。さっきのまったく当たらなかったのは何だったんだ――このロイヤルエビィーガン、いい加減な所が何だか俺に似ていて、とっても腹が立つ。
バサルモスがアアーオ、と苦悶の声を上げて頭を振る。そして、そのまま地中へ潜っていく――とりあえず、危機は去ったようだった。

「ジャスミン! 平気か!?」
俺はジャスミンに声をかけた。
「へい……きじゃ……ない。……か、からだ……うご……かな……いよぉ」
地面にうつ伏せになり、四肢を痙攣させつつ何とか応えるジャスミン。

俺はジャスミンのお尻に目をやった。右の尻たぶに、ランゴスタの針が刺さっている。
すっげー痛そう。俺だったら「ッアーーーー!」とか何とか叫んでしまいそうだ。
針の上部には袋のようなものがくっついている。詳しくは分からないが、おそらく麻痺毒の入った毒嚢なのだろう。本体の方は弾を受けて四散したが、針と毒嚢だけはしぶとく残ってしまったようだ。

「とりあえず、こいつを何とかしないと……」
この針をこのままにしておいて、いいことはひとつもない。俺は折ってしまわないよう、慎重に針を抜いた。
「あ……ああ……」
ジャスミンの声が震える。
「……よし、抜けた」
無事針を抜き終えると、俺は膝をついてお尻に顔を寄せた。そしてそのまま、傷に口をつける。

「いや……な…な、に……するの……?」
ジャスミンが羞恥の声を上げるが、それには答えず傷口を吸う。血が入ってきて、口内が少しだけ鉄臭くなる。適当な量の血を含むと口を傷から離して、吐き捨てる。麻痺毒のせいか、舌がぴりぴりとする。
「毒を吸い出しておいた方がいい」
俺はそういうと、再び傷に口をつけた。

「あ……あん……」
俺の献身的な治療に、ジャスミンが艶っぽい声を上げる。何だかお尻がうっすらと汗ばんでいる。
「あ……」
傷口を吸う度にジャスミンが悩ましげな声を上げ続けるので、変な気分になってしまいそうだ。

「恥ずかしい……よ」
ジャスミンの息が少し荒くなっている――気が合うな。俺も何だか恥ずかしいよ。
呂律の方は先刻よりもだいぶ回り始めているようだ。体の痙攣もほぼなくなっているように見える。だが、油断は禁物なので、しばらく毒を吸い出す作業を続けた。

「弾、当てちまってごめんな。ジャスミン」
毒を吸い出すのを終えると、俺はポーチから傷薬を取り出し、水冷弾によって出来てしまったミミズ腫れに塗った。ランゴスタに刺された部分にも塗ると、両の手のひらで、ゆっくりと円を描くように優しく薬を塗り広げる。

「はあ……はあ……ああ……」
ジャスミンの声が感に堪えないように聞こえるのは……気のせいだと思う。
俺が手のひらを動かす度、彼女の体が引き付けを起こしたかのように震える――まだ毒が残っているのか?
「まだ、痺れるのか?」
心配になって訊いてみる。

「……ううん。もう、たぶん平気」
そう言ってジャスミンは立ち上がろうとする。だが、体がふらついて倒れてしまう。俺は膝立ちのまま、倒れてくる体を受け止めた。
「あはは……やっぱ駄目みたい」
俺の腕の中で目をとろんとさせ、ジャスミンが妖しげな口調で言った。

「解毒剤も飲んでおくか? ランゴの麻痺毒に効くかどうかは分からないが」
「うん……」
俺はジャスミンの体を左腕で支えたまま、ポーチから解毒剤の瓶を取り出した。蓋を開け、口元へ瓶を寄せてやる。
「飲ませて……」
「だから、瓶持ってやってるだろ。早く口つけなよ」
「飲ませてよ……………………クチで」
艶っぽく、だが最後の部分だけは少しはにかむようにジャスミンが言った。

「……え?」
軽く混乱する俺の首に、ジャスミンが両腕を回す。吐息が触れるほど、顔が近い。
「口移し、して欲しいって言ってるの」
「え? え?」
「ああもう、じれったい!」
ジャスミンはそう言うと、俺の手から解毒剤をかっさらい、ぐびっと飲む。そしてボーとしている俺の頬を両手で挟むとそのまま顔を寄せ、唇を押し当てて来た。

次の瞬間、ジャスミンの口内から俺の口内へと解毒剤が流れ込んできた。何が何やら分からないまま、俺はにがみの強い液体を嚥下した。
そして、更に――何か生暖かいものが入ってくる。ジャスミンの舌だった。口内で、彼女の舌がえらく無遠慮な動きをする。捩れたり、尖ったり、絡みついたり。俺の舌、陵辱されちゃってるよ……。

「あなたが、いけないんだからね……」
唇を離したジャスミンが、軽く俺を睨む。
「訳分からん。何でだよ?」
「私のおしりを視姦したり、水冷弾や針で責めたり、それだけじゃ飽き足りず、吸ったり、擦ったりして……」
「……針責めは覚えがないんだが?」
「おかげで、変なスイッチ入っちゃったじゃない……」
少し切なげな表情をすると、ジャスミンは俺の手を取り、フォールドの下へと誘う。辿りついた先は、ジャスミンのうてな――そこは驚き、息を呑むほどに溢れていた。

狩りの最中は、異様なほど精神が高揚しているものだ。そんな時に、性に絡む刺激を与えられて変な方向に気持ちと体が高ぶってしまった、ということなのだろうか。

「はあ……」
桃色に染まっているかのような声が、ジャスミンの口から漏れ出る。何の気なしに指を少しだけ動かしてみると、体をびくっと震わせ、潤んだ瞳で俺を見上げてくる――そして、そのまま顔を寄せてきて、唇を重ねる。今度は俺の方から舌を差し込み、先刻彼女の舌にされたことを返してやった。俺の舌が絡みつく度、ジャスミンは肩を震わせる。

もう、止まらなかった。

俺達はここが狩場だということ、それに今がクエスト中だということなど綺麗に忘れて、性衝動の赴くまま無我夢中で舌を絡ませあった。

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バサルモスが見てる3

そうこうしている内に、ジャスミンの手がヴルツェルの上から俺の股間まさぐり始める。
「……ココ、苦しそう。楽にしてあげないと」
目を細めながらそんなことを言い、実に素早く器用にヴルツェルの中から、俺版「マンドラゴラ」を外に導き出した。我がマンドラゴラは、すでに天を仰ぎ見ている。
ジャスミンがそっと握り、上下にゆっくりと擦る。俺の息が荒くなってしまう。

「硬いね……」
ジャスミンは悪戯っぽく笑うと、膝立ちになって身を屈める。一瞬の間を空けた後、俺の陰茎が生暖かい感触に包まれた。
「はむ……」
くぐもった声が、下腹部の辺りから聞こえてくる。マンドラゴラ食べられました……。

腰の辺りに甘い疼きが走る。その感覚に膝立ちしているのがつらくなって、俺は尻をついて座ってしまう。その間も、ジャスミンは四つん這いになりながら一心不乱に味わっている。頭を動かす度、ヘルムについているツインテール状の飾りが忙しなく揺れ動く。
「じゅるっ」とか、「くぽっ」とか、「ぬちっ」とか、「ぐぷっ」とか、「ずちっ」とか、「ちゅぽんっ」とか、破廉恥極まりない水音と、陰茎に加えられる刺激が頭の中を直撃し、すでに限界が訪れそうだった。

「はああ……」
ジャスミンが口を離して大きく息をつき、今度は両手で俺の陰嚢を包み込む。
「きゅっ、てしてるよ」
あれだけ責められれば、タ○タ○も上がるっつーの。
「こっちも、してあげるね」
そう言うやいなや、左の陰嚢が口に含まれる。舌で転がし、吸い、舐め上げる。くすぐったいやら気持ち良いやらで、思わず腰が浮きそうになってしまう。右の陰嚢は左手で弄われている。更にジャスミンは、空いた右手で陰茎までしごき出した。

「もしもし? 何か先っちょから出てますけど?」
ジャスミンが、してやったりという風な顔をして俺の顔を見つつ、指先で鈴口を弄う。指の腹を亀頭から離すと、つう、と透明な糸が引かれる。
「いいよね?」
体を密着させてずりずりと這い上がってくる。そして、自分の下腹部を俺の下腹部に押し当てつつ、熱に浮かされたように、
「入れてもいいよね? ……うん、分かった入れるね」
と俺の返事も待たず暴走気味にジャスミンは言い――言葉が終わるか終わらないかの内に、まったく抵抗感なく、あたかも吸い込まれるかのように、俺の陰茎は彼女の中に収められていた。

「入っちゃった……ねえ、入っちゃったよ……?」
「入っちゃったじゃない……お前が入れたんだろうが……」
「ああ……ああ……聞こえなぁい……」
ジャスミンが上体を起し、俺の体に跨るような姿勢を取る。そしてまず、ゆっくりと腰を上げ、次にゆっくりと腰を下ろす。まるで堪能するかのように、ジャスミンはその動作を幾度も繰り返す。

「どうしよう……気持ちいい……」
とか何とか泣きそうな声で言いながら、ジャスミンは器用に体の向きを変えてお尻をこちら側へ向ける。無論、繋がったままだ。移動が終わると、振り向くような格好でこちらを見て、
「ねえ……後ろからして。もっと気持ちよくして……」
と、潤んだ瞳で哀願する。

俺は身を起し、立て膝をつくような格好を取った。一方のジャスミンは四つん這いになる。フォールドをめくり、お尻を軽く掴みながら、ゆっくりと腰を動かした。
「だめ……だめぇ……。変になっちゃうよぉ……!」
ジャスミンが激しく頭を振る。つられてヘルムのツインテール飾りが大きく左右に揺れる。

「動いてる……! 私の中で動いてるの分かるよぉ……!
アレの形が……はっきり分かるくらい私のアソコ、吸い付いちゃってる……!
ああ、だめ! カリが、カリが私の中を削るよぉ……!」
えらく饒舌だなあ、と俺が頭の中で苦笑したその時、遠くで派手な音がして、地中から何かが飛び出してくるのが見えた――バサルモスだった。

「まずい、バサルが戻ってきた!」
「え……? 嘘っ!?」
ジャスミンが、びくっと体を震わせて正気に戻った。それとほぼ同時に、ものすごい力で陰茎が締め上げられる。
「痛っ……! おい、締めんな!」
「し、締めてなんかない……それより早く抜いてよ!」
「い、いや……そうしたいのは山々なんだが」
変な汗が背中を伝う。
「抜けないんだ」

離れようと腰を引いてはみるものの、ジャスミンのうてなが、俺のマンドラゴラをがっちりとくわえ込んで離してくれないのだ――ま、まさかこれが噂の膣痙攣……? 繋がったまま抜けなくなって、ネコタクで診療所へ運ばれる羽目になるという、あの膣痙攣……? 

「ちょ、ちょっと、ど、どうするのっ!?」
この上もなく動揺した様子で、ジャスミンが言う。
「とりあえず、落ち着け」
膣痙攣は、女性の精神的動揺などが原因で起こるらしいと聞いている。なので、まずはジャスミンを落ち着かせないと――。
「落ち着けって言われても、そんなの無理っ」
「ごもっともなんだが、そこを何とか――」
「バサルモスが見てる……ねえ、こっち見てるよ!」
視線を向けると、確かに奴はこちらをじっと見ていた。少し間が空いた後、俺達をさっきやり合った敵だと思い出したのだろう――体を大きく反らし始める。まずい、あの動きは――熱線がくる!
「とりあえず、盾を拾え!」

俺とジャスミンはよろよろと立ち上がり――繋がったままなので立つことさえままならないのだ――盾が落ちているところまで急いだ。
傍から見たら、さぞかし間抜けな光景に違いない。
盾の落ちている所へ辿りつくと、ジャスミンが慌てて拾う。
「ガードを固めろ!」
俺の声に応じてジャスミンが盾を構えたのとほぼ同時に、熱を伴った衝撃波が襲ってきた。バサルモスの吐いた熱線が、繋がったままの俺達を直撃したのだ。だが、ジャスミンのスキル「ガード強化」のお陰でかろうじて焼き鳥にならずに済んだ。

「突進してくるよ!」
ジャスミンが叫ぶ。
「いつまでもガード出来る訳じゃないんだからね! 早く何とかして!」
「お、おう!」
とは返事をしてみたものの、一体どうすれば!? 

そうこうしている内にも、バサルモスの巨体が間近に迫っていた。次の刹那、岩と金属がぶつかり合う耳障りな音がすぐ傍から聞こえた。
「きゃっ!」
「うお!」
かろじてジャスミンがバサルモスの突進をガードしたものの、俺達は弾き飛ばされ倒れてしまう。ジャスミン一人であれば、上手く体をさばいて突進のエネルギーを逸らせたのだろうが、生憎と今は繋がったままという珍妙な状態なので、真っ向からガードした形になってしまったのだ。

「腕が痺れてる……もうガード出来ないよ!」
ジャスミンが悲鳴を上げた。
まずい、何とかしないと!
バサルモスが、突進を止めて振り向く。そして、ぐっ、と身をかがめると、再び突進を開始した。

落ち着け、俺。こんな時、いつもの俺ならどうする!? 俺のようなヌルいハンターは、こんな時どうする――そんなもん決まっている。さっさと逃げるに決まっている。でも走って逃げるのはしんどいから――。
「あ」
事ここに至って、俺はやっと「アレ」の存在を思い出した。ポーチに常備している、便利な事この上もない緑色の玉。
「ベースキャンプに戻るぞ、ジャスミン」
俺はそう言うと、ポーチからモドリ玉を素早く取り出し、地面に叩き付けた。途端、緑色の煙が俺達を包み込む。バサルモスがあと数歩と迫った所で、俺達の体はベースキャンプへと運ばれた。



緑色の煙が晴れると、ベースキャンプ内にあるベッドの上だった。俺とジャスミンは繋がったまま、横臥の姿勢を取っていた。
「いやあー、逝っちゃうかと思った。まったく、やれやれだぜ」
「モドリ玉持ってるのなら、最初から使ってよ……」
恨みがましく背中越しに言うジャスミンではあったが、安堵した様子が伺える。そのせいだろうか、先刻までの強烈な締め付け感が消えていた。

「いやあ、慌ててたからとっさに思いつかなかったんだよ」
俺はゆっくりと腰を引いてみた。
「あん」
ジャスミンの声に、じゅぽっ、という音が重なる。やっとのことで俺のマンドラゴラは解放されたのだった。
俺とジャスミンはベッドの上で仰向けになった。

一瞬の沈黙の後。

「ははっ」
「あはっ」
俺とジャスミンは同時に笑った。
「馬鹿だなー、俺達」
「馬鹿だねー、私達」
しばらくの間、俺達は笑いあった。

「ねえ……お願いがあるんだけど」
笑いが止むと、ジャスミンが擦り寄ってきて囁く――さっきの続きをしたいのかな? OK分かってる。中途半端はよくないと、俺も思っていたところだよ。
だが、その後ジャスミンが口にした台詞は、俺が思っていたものと全く違うものだった。

「私のガンランス、取ってきて」
「え? あれ?」
「さっきのところに置きっぱなしにしてきちゃったから。あなたのボウガンも置きっぱなしだから、ちょうどいいじゃない? あーそうそう。ついでにバサルも倒して、岩竜の涙も持って帰ってきてもらわないと――私? ああ、私はここで寝て待ってるから。無茶なガードさせられたから、腕上がらないし」
「えーと、さっきの続きは?」
「グダグダ言ってないで、さっさと行く!」
そう言うとジャスミンは、俺の耳を力一杯引っ張った。

「痛い痛いっ……分かった! 行くよ、行きます! 行かせていただきます!」
ベッドから飛び起きて、いそいそと俺版マンドラゴラをしまい込み、俺はベースキャンプを出ようとした。そこへ、ジャスミンが声を掛けてくる。
「クエストが終わったら……」
少しだけ、ジャスミンは頬を赤く染めている。
「さっきの続き、して欲しいかな……」
「いよっしゃあああああーーー! 待ってろ! すぐ帰ってくるからな!」
俺は雄叫びながら、ベースキャンプから走り出るのだった。




――今日分かったこと。

1.狩猟場での性行為は危険極まりない。

1.モドリ玉最強。

1.ジャスミン意外とエッチ。



                                                            ― 了 ―

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